日程の組み方、ルートと航空券情報 2024

CaminodelNorte2024

北の道のルートや迂回路についての情報です。今では笑い話の失敗談も載せました。

日程を組むに当たって参考にしたのは以下の資料です。

*Camino del Norte (Irun to Santiago Along Spain’s Northern Coast) by Matthew Harms, Anna Dintaman, David Landis – Village to Village Press 

*日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会 ホームページより 行程表

Gronze.com ホームページより 行程表及び地図

上記3つを参考にしましたが、それぞれ若干区切りが違います。上記のガイドブックや行程表などを参考にして1日20㎞から25㎞を目安に行程を組むことにしました。あとは歩き始めてから自分のペースや疲労度に合わせて変更しようと考えていました。

上記の他にもインターネットで参考になる地図などを探しましたが、全体像が一目で分かるものがなかったためにGronzeから地図をプリントアウトして張り合わせ、IrunからSantiago de Compostelaまでのかなり細長い地図を作りました。自分が泊まる予定の場所と、州境に印をつけておきました。どのあたりまで歩いたかが一目で分かるので意外と便利でした。

自作の切り貼り地図

日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会(以下友の会)の行程表を見ると所々で29㎞から30㎞超えの箇所があります。その区間は半分に分けたり、宿があれば前後の距離を調整することを想定し、大体の予定を事前に立てましたが、高低差や道によって歩き易さも違います。そこは歩いてみないと分かりませんので余裕を持たせて、828㎞の行程を36日から40日と見積もりました。

Camino del Norte – Village to Village Map Guideについて

このガイドブックを私が購入したのは2023年7月でamazonで購入しました。 その後は日本で入手困難になり、知人の依頼を受けてスペインで購入しようとしました。結果、サンティアゴ・デ・コンポステーラとマドリードで8件書店を回りましたが入手できませんでした。書店の人によると、パンデミックで巡礼者が一時期激減したことと、近年アプリを使う人が増えたため発行部数を減らしたものの、まだガイドブックを持ちたい人はいるし、ここ2年ほどはパンデミックが収まり巡礼者の数が逆に急増したため需要と供給のバランスがとれていない、という見解でした。今後は出版数が増えるかもしれませんが必要な方は、見かけたら迷わず購入を!因みにamazonでは中古本はあるようです。

高低差と眺望

実際に歩いてみると前半は高低差が大きく、また歩き始めで足が慣れていないこともあり、かなり苦戦しました。特にIrún・San Sebastián・Zarautz・Deba・Markina-Xemeinまではお天気が良ければ海沿いの迂回巡礼路が美しく、多くの人がそちらを行きますが、高低差が大きくかなり厳しい道が続きます。それでも疲れを吹き飛ばしてくれるような絶景が待っています。

中盤はPicos de Europa

歩き始めて12~13日ごろ、Comillasを過ぎたあたりからPicos de Europaが視界に入ってきます。遠くに雪を戴いたような白い山脈が見えてきますが、雪ではありません。白い岩肌が見えているのです。お天気が良ければ、山肌がピカピカと光って見え、それは美しい光景です。Picos de Europaはスペインの国立公園になっており、アストゥリアス州、カンタブリア州、カスティーリャ・イ・レオン州の3自治州にまたがるカンタブリア山脈の中の山塊です。お天気が良ければその美しい姿を様々な角度から数日間見ながら歩くことができます。

実際には何十倍も美しい山容です

第2ルート

北の道には多くのプランB,すなわち第2ルートの設定があります。初日から3日間の海岸沿いを歩くルートもそうですが、Ribadeoから内陸に入ってすぐのMondoñedoからAbadínへのルートも二手に分かれます。ガイドブックには、お天気が良ければ山を行くルート(Camino del Norte – Village to Village Map GuideCamino del Norte – 上記に紹介したガイドブックの②ルート)がお勧めとあります。MondoñedoのPalacio Episcopal教会の所にある分岐を右に行くルートです。お天気が良かったので私は②ルートを行きました。急登と書いてありますが、日本の山に行っている人ならば、普通の登りです。行った先は絶景です。思わず走り出したくなるような絶景が待っています。お勧めルートです。

迂回ルート

北の道には”絶景ルート”と呼ばれる第2ルートが多くありますと書きましたが、、それらは高低差もあり、山の尾根を歩くことが多いルートです。お天気が良ければ”絶景”ですが、雨が降ればコースは濁流になります。その場合はオプションとして自動車道沿いを歩くことになります。北の道の多くのルートの近くにはN-634が走っています。荒天の時にはそちらを歩いていました。

CadavedoからLuarcaまで歩く予定だった日にたまたま嵐にあいました。天気予報も大雨と強風に注意するようにと警告を出していました。私は”X”(旧Twitter)の「Camino!Camino!Camino!」をフォローしています(下記のトップページを参照してください)。日本人の方が発信しているCamino情報です。こちらにも警告が出ていましたし、Santiago de Compostelaの巡礼事務所からも、巡礼路の特に森の中は倒木の危険があるので無理をしないようにと発表がありました。この時は休むかバスで移動することも検討しましたが、最終的には自動車道N-362からN-364を約17km歩いて目的地まで行きました。

このような迂回ルートの情報に一番詳しいのはhospitaleroなどの宿の人達です。前日の夜や当日の朝に相談すれば安全なルートを教えてくれます。

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危なかった道路歩き

この嵐の日は途中から一人で歩くことになりました。自動車道路を歩き、上に記したようにN-362からN-364を行く予定でした。途中N-362が少し大きな道に合流していたのでそのまま進みました。大きな道はどう見ても自動車専用道路、日本の高速道路の様な感じです。側道の途中まできて躊躇していると一台の車が横で止まって、「歩行者はこの先は危険だし、入ってはいけないところだからすぐに引き返した方がいいわよ」「見つかったらguardia civilに連行されちゃうわよ」と教えてくれました。慌てて引き返して迂回路を見つけましたが、その時この側道に入り込んでしまったのは入口にあったこの標識のせいでした。

違和感を感じながらも、赤丸が付いた標識。日本では通行不可の場合はこの赤丸に赤い斜線が入っていますがそれが無かったので通行できるかな?と思ってしまったのです。考えてみれば自転車、トラクター?、馬とくれば「不可」でしょうが、雨の中を歩き疲れていて思考能力が落ちていたのかもしれません。またこの日は荒天のため多くの巡礼者はお休みまたはバス移動をしていて歩いている人がほとんどいなかったのも敗因でした。失敗談の一つとして書き記しておきます。(因みに、私が迷い込みそうになったのはA-8/Autovía 高速道路でした!)

航空券について

日本からは2022年と同様エティハド航空を利用しました。アブダビ経由マドリード行きです。因みに9月出発のチケットは6月にHISのオンラインで購入し、代金は175,040円でした。

エティハド航空は日本(成田空港)を17:30に出発し、アブダビでの乗り継ぎ時間は2時間40分。マドリードへは8:30頃に到着します。ちょうど良い時間帯です。

日本からアブダビまでは12時間半、アブダビからマドリードまでは8時間かかります。そのため、私は座席指定をして通路側に座るようにしています。身長自称150㎝なので、隣の人が眠ってしまうと、乗り越えて通路に出ることができません(トイレに行かれないのです)。以前、それで困ったことがあったので必ず長距離のフライトでは通路側に座ることにしています。2年前、エティハド航空の同じ航路を利用した時には、1席2,000円で通路側席を事前購入しました。今回も発券されてから購入しようと思いましたが、何故か今回は無料で座席指定をすることができました。その時に購入したチケットの種類によって違うのだと思いますが、同じ年の春にエティハドの同じ路線の購入した方は座席指定料を払って購入したそうです。どのような仕組みになっているのか、詳細は分かりませんでした。

航空チケットの他にHISwebセット保険49日分で29,460円がかかりました。

2年前に比べると、航空券は5万円ほど高くなっています。しかし、前回は旅行保険に何故か39,540円支払っているのでここは1万円セーブできています。2年の物価上昇率と円安を考えれば妥当な値段と思われます。

記事に記載されている情報、数字、価格などは2024年9月10月現在のものです。渡航の際は最新情報をご確認ください。