高野三山

低山ハイク

高野山の女人道につながる道として、高野三山があります。

女人道と高野三山の行程を繋げると八つの峰(山々)に囲まれて蓮の花びらのように見えます。高野山、八葉の峰です。

蓮の花は真言密教の曼陀羅の世界観の象徴で、その中心が金剛峯寺の根本大塔とされています。

その八葉の峰ルート上にあるのが摩尼山、楊柳山、転軸山の高野三山です。トレッキングルートではありますが、歴史と信仰の道であり、心静かに歩ける道です。

行程

奥の院前バス停 → 摩尼峠 → 摩尼山 → 黒河峠 → 楊柳山 → 粉撞峠 → 転軸山 → 弘法大師御廟

当初の計画では、一日で女人道と高野三山を廻ることも考えていましたが、前日の午前中には高野山に移動できたことと、南アフリカからのお二人も女人道を一緒に歩くことになったので、高野山1日目の午後は女人道。そして2日目の朝から高野三山と分けることにしました。

奥の院バス停から暫く舗装路を歩くと、「高野七口女人道」の標識があり、そこから山に入ります。入口には「ポイント26、摩尼山 1.3km」と書かれていました。

ここからは参詣道とは思えないような山道ですが、この時期は紅葉、そして色とりどりの落葉が登山道に敷き詰められていました。杉林の中を通る道は穏やかで厳かです。

山頂をはじめ、所々に祠や石碑が残っています。それにしても、この急峻な登り下りを古の人々はどのようの思いで歩いたのでしょうか。苔に覆われた木々はいつからそこで見守っていたのでしょうか。

木漏れ日と青空を楽しみながら摩尼山、楊柳山を登り転軸山に向かいました。粉撞峠を越えて一旦下ったところで沼地になっているところがあります。そこで不思議なものを見つけました。呼吸根です。丸く細長い根っこが地面からポコポコと生えているのです。高さ30㎝から40㎝のお地蔵さまのような物がいくつもあります。中には苔がびっしりと付いている呼吸根もあります。

テレビで観たことはありましたが、実際の呼吸根を見るのは初めてで、感激しました。

三座目、最後の転軸山の山頂にも小さな祠がありました。ここまで無事にお参りできたことを感謝しました。

下山して弘法大師御廟を目指していると、高野山森林公園のキャンプ場があり、そこは一面のススキ野原が広がっていました。雲の合間から射す太陽にキラキラとススキが輝き最後に紅葉以外の美しい光景が見られました。

この先は中の橋を通り、御廟です。最後にお礼のお参りをして高野山女人道と高野三山の参詣を終えました。

初体験!お賽銭はPayPay!!

さて、金剛峯寺をお参りした際に、お賽銭箱の横にQRコードを見つけました。噂に聞いていたPayPayでのお賽銭です。お賽銭を持っていなかった訳ではありませんでしたが、使ってみたくてPayPayでお賽銭決済をしてみました。

タイトルには「金剛峯寺との取引」とあり、支払先には「総本山金剛峯寺」日時と金額、そして「取引完了(賽銭等)」最後に「金剛峯寺にお気持ちを送りました」と出てきました。イラストは秋のイラストになっていたので、春夏秋冬で変わると思われます。

古の道に思いを馳せて歩いた後の出来事でしたので、ちょっと不思議な気持ちになりましたが時の流れを感じると同時に、平和な世に生きている事に感謝しなければと思いました。

美しい紅葉と落葉の道を楽しんだ一日になりました。

高野山女人道と高野三山ルートマップ 高野山宿坊協会のHPより

今回の動画をInstagramに掲載しています。そちらもご覧いただければ幸いです。高野三山