6号路を登るのは実に2年ぶりになります。
最近は景信山や小仏城山から高尾山山頂に行くことが多く、沢沿いを歩く6号路から遠のいていました。
1月下旬とはいえ、ここ数日は寒さも緩んでいたので沢が凍ることも無いと思い出かけてみました。
天気予報では晴れているはずが、雲が多く日差しも弱々しく少し肌寒い中、午前8時30分ごろにスタートしました。
途中の道は冬枯れの木々があり、沢は寒々と流れています。15分ほどで琵琶滝です。横のお堂の屋根には枯れ葉が積もっています。あたりには人もなくしめ縄の向こうに落ちる滝を見ながら更に登っていきます。
沢に近づいたり少し離れたりを繰り返しながらなだらかに上っていきます。木々には鬱蒼と苔が付いています。
高尾山だけに、人は絶えませんが少なく、静かな山道が続きます。
大山橋を渡り、右手にあった沢が左手に変わります。
1時間ほどすると、空を覆っていた雲がいつの間にか切れて青空になり、陽が差してきました。そして陽が差し始めると気温も上がり、体感温度も一気に上がります。手袋を外し、上着を一枚減らして身軽になって歩きます。
稲荷山コースとの分岐からは更に沢を暫く歩きます。水量も少なく水の上に出ている石を辿りながら登っていきます。そして沢が終わり、水辺から離れると山道、と思ったら階段が出てきました。
前に来た時にはこんな階段があったかな?と思うほど長い長い階段を上がります。ん~、長すぎる。ここを超えれば山頂がぐっと近づく、と思っても途中で休みを入れながら上っていきます。
階段が終われば5号路に合流、山頂はすぐそこです。
高尾山山頂はそこそこの人出ですが、山頂碑の前で並ぶ人もなく、皆それぞれ景色を楽しみ、休憩しています。
真っ先に確認するのは大展望台からの富士山です。この日は真っ青な空と雪をしっかりとまとった富士山がとてもきれいに見えていました。よく見ると、富士山の下のほうに雲がありますが、シルエット全体が見え、手前の山々の稜線もくっきりと見えていました。富士山日和です。
富士山が見える場所のベンチが空いていたので、そこで休憩です。つぶあんぱんと温かい紅茶で一息入れます。
昨年の11月に購入したmont-bellのアルパインサーモボトル0.35Lは最近のハイキングには必需品です。温かい紅茶にお砂糖を少々入れて持ち歩いています。この日のように朝7時に入れても、10時には熱々のお茶が飲めます。山頂まで歩いて汗をかいた後で急激に寒くなった時に体の中から温まれる優れものです。
とあるYouTubeで「外側を保温しても意味がなく、熱いお茶を入れる前に中を温めておくのが温度を下げないコツ」と言っていました。確かにお茶を入れる前にボトルの中を温めておくのは1度でも温度を下げずにキープするのには有効な手段です。しかし、外側の保温が意味がないというのは少々異議があります。熱いお茶を入れておくと、外側もほのかに温かくなっています。ということは、この温かさを逃さないことも保温に一役かうのではないかと思います。実証実験をした訳ではありませんが、たまたま買った100均のカバーがピタッとフィットしていることもあり、このカバーを使うことにしています。
下山は3号路から下りました。途中で少しルートを外れて「福徳弁財天」に寄り道しました。今まで通ったことはありましたが、足を止めてみることはありませんでした。
鳥居から階段を上がると入口に琵琶を持った弁財天様がいらっしゃいますが、ご本尊は洞窟の中にいらっしゃいます。灯りの少ない洞窟の中を屈んで入っていくとご本尊がいらっしゃいます。天井は雨水で湿っていて、雫が所々で光っています。初めてのお参りでした。
その後は3号路から2号路、そして琵琶滝で6号路に戻り下山しました。
清滝駅に着いたのは12時30分近くで平日ながら人が多くいました。
久しぶりに栄茶屋に立ち寄り、温かい自然薯そばをいただきました。栄茶屋はお茶・お水がセルフサービスになっていました。また、蕎麦湯もポットに入って置いてあり、こちらもセルフサービスです。
この日はお蕎麦をいただいて終了しました。空腹のため、撮影を忘れて食べてしまいました。
冬の山はお花も紅葉もなく、一見冬枯れの寂しい季節のように感じますが、耳をすませば鳥の声もあり、木々の間からこぼれる柔らかな日差しが心地よく、静かにゆっくり歩ける気持ちの良い山行です。
Instragramに動画を掲載しています。こちらもご覧いただければ幸いです。