2023年7月下旬、モンベル主催の「森林インストラクターと歩く高川山縦走トレッキング」に参加しました。
コースと装備
行程は山梨県のJR初狩駅から高川山に登り縦走してむすび山展望台登山口に降りる行動距離約8.8km 6時間のコースです。
標高975mから463mまで4つのピークを縦走します。
初狩駅 → 登山道入り口 → 高川山 → 天神峠 → 峯山 → オキ山 → むすび山 → むすび山展望台登山口 → 大月駅
荷物は雨具と行動食、お昼、お水500ml、お茶500ml、着替え、備品。
今回は暑さ対策用に瞬間冷却材も持っていきました。荷物の重さは約4kgでした。
気になるお天気
日本列島の一部では既に梅雨明け宣言が出されていましたが、山梨県と今回縦走するエリアはお昼から雨の予報。局地的に激しい雨や雷雨ということでしたので、出発時にガイドの方から様子を見ながら歩いて、雨が降り出すようなら途中のエスケープルートから下りることもあります、というお話しがありました。
登山口からしばらくは蒸し暑く感じましたが、少し標高が上がるにつれて涼しくなっていきます。今回のトレッキングは森林インストラクターの資格を持つガイドの方が一緒ですので、所々で木や草花の説明を受けながらのんびりと歩きます。
最初に出てきたのは「あぶらちゃん」。可愛らしい緑の実がたくさんついていました。真ん丸というよりは少し丸をつぶしたようなカワイイ形です。「マツカゼソウ」は新芽がすこし黄色っぽく、外に広がるにつれて濃い緑になります。こちらも可愛らしい丸っぽい葉です。「クジャクシダ」は枝の部分が黒く、クジャクが羽を広げたような形です。そして今まで気にも留めていなかった桧の葉の裏側を虫眼鏡で見てみるとY字の白い筋がビッシリ。桧はY、杉はV!だそうです。また、笹の葉も種類によっては裏側に産毛があったりと、今までとは違った視線で植物を見る事ができました。
11時に高川山頂上に到着。南西方向に見えるはずの富士山は残念ながら雲の幕に遮られてチラリとも見ることができませんでした。山頂から少し下りたところで昼食を摂り、お天気ももちそうでしたのでそのまま午後のルートを辿ることになりました。
お天気は崩れるどころか時折木漏れ日も差し、風も爽やかでした。その木漏れ日について。「木漏れ日の光は全部丸」というお話しを聞きました。なぜなら光源の太陽が丸いから!だそうです。考えたこともありませんでした。そして木漏れ日が三日月型になるのは皆既日食の時だそうです。
午後のルートは先ず峯山に向かいます。途中少し急な坂がありますが、注意喚起の看板は矢印と共に「爺返し・足下注意 特に雨天時」と書かれていました。その少し先にも同じような「爺返し」の札が…。皆さんの注意が喚起されることを願います。
この先は色々なカエデやダンコウバイをみながらオキ山へ。山頂標識は見落としそうな手作りの札が木の枝に掛けられています。そしてむすび山には山頂標識もありません。YAMAP地図で山頂場所を確認して、少し先に進むと展望台があり、大槻防空監視哨跡の碑が建っています。
ここからは小道を通って登山口に行きますが、最終の登山口は民家のお庭でした。
天気予報大外れに1日でしたが、トレッキングには最適のコンディション。終始ミンミンゼミとヒグラシの声を聞きながら楽しく歩くことができました。ヒグラシは夏も終わるころに鳴くとばかり思っていたので意外でしたが、夏らしさを実感しながら歩きました。
このコースは急登や岩登りはありませんが、所々でコース横がキレ落ちた斜面になっています。そのような場所は事前にガイドの方が声をかけてくださったので今回は安心して通ることができました。
木々や植生についての説明を聞きながらのトレッキング、このコースは秋の紅葉の時期に再び訪れたいと思う場所でした。