2023年11月某日、クリニックで第1回目のデュピクセントの投与を行いました。
以下には瘡蓋と傷口に覆われた手の実際の写真を掲載しています。ご覧になりたくない方のために事前にお知らせいたします。
ここに至るまでには血液検査を行い、2回目以降にする自己注射の指導(第1回目指導)を受けています。薬の扱い方や注射の仕方とそれに伴う細々した注意点を看護師さんから伺い、その後実際に使う注射器でシュミレーションをしました。
注射1回目当日は医師による血液検査の結果の確認の後、お腹、おへその両側に1本ずつ、計2本注射を打ってもらいました。針が刺さった時よりも薬液が注入されている間の方が痛みを感じます。思ったよりも痛いと感じました。
その後、看護師さんによる第2回目の自己注射前の指導がありました。注射が思ったよりも痛かったと話すと、同じように感じる人もいるらしく、「痛いと思っても手を緩めない事。緩めると薬液が漏れてしまい注射1回分が無駄になります。痛くてもひるまず我慢してください。」とアドバイスがありました。次回からは一人でやらなければならないので、聞き漏らしの無いように緊張感をもって耳を傾けました。
注射後は15分ほど様子を見て、体調に変化がないことを確認してもらい、薬局で次回から使う注射キットを予約してこの日は終了となりました。
デュピクセントは特効薬と言われていますが、その日のうちに効果が出るわけではなく、この日も痒みや痛みがあり、夜はあまり眠れず過ごしました。
Day 96
今日で脱ステロイドから96日目、1回目のデュピクセント投与からちょうど1週間が経過し、少し変化を感じています。
痒み
減ってきたように感じます。痒みがなくなった訳ではありあせんが、発作的に起こる強い痒みの回数が減ってきました。
睡眠
相変わらず眠りが浅くなると起きてしまい、痒みが収まるまで眠れませんが、それでも時々数時間ぐっすり眠ることができるようになりました。
手の甲
それまでは黒くぶつぶつとした瘡蓋に覆われて、触れば浸出液が出てきていたのが乾燥して瘡蓋が取れ始めましたが、同時に指や甲にあかぎれの様な傷口があちらこちらに開いてしまいます。現在も乾燥とあかぎれ様の傷口のため、常に手に痛みと熱があり、手を開いたり閉じたりすることが容易ではありません。その為、ボタンの掛け外し、料理で包丁を使う作業、ジップロックの袋の開閉など細かい作業ができません。また、あちらこちらに傷口もあるので料理をしたり、水仕事をするときには手袋がかかせません。思いもしないことに困難を感じています。それでも処方された軟膏を塗布していることもあり当初のぶつぶつのとした厚みのある瘡蓋はなくなり、表面の薄い瘡蓋(皮膚?)がぽろぽろと落ちる感じです。あかぎれの様に切れる箇所も減ってきました。
落屑
大量の落屑は今でもあります。服を脱ぎ着すればはらはらと落ちてきます。わたしの場合は胸から上が特にひどく、肩や首は軽く手で撫でるだけでとめどなく落ちてきます。頬杖をついても落ちてきます。 顔は遠目では白っぽく見えますが、一面に粉を噴いたようになっていて、瞬きをしても落ちてきます。気が付くとメガネの内側は白くなっていて、フレームの縁には積もっています。
落屑は乾燥、痛み、睡眠不足と同様に肉体的、精神的に辛いものがあります。ネットで検索しても具体的な落屑に関する投稿はあまりありませんが、同じ状態の方のブログに、「1日の落屑を集めたら棒倒しができるかも、と思うほど落ちます。」と記されていましたが決して誇張ではなく同じ経験者として理解できます。
落屑で変化がみられるとすれば、その大きさが大きなぼろぼろした物から、小さな粉状の物が増えてきたように思います。
落屑の大きさが細かい粉になったためか、睡眠中に顔から落ちる粉を吸っているようで、朝起きた時に咳がでます。
肌感覚が分からない
湿疹が多く出ていた場所、背中や首、デコルテ、腕などは今でも荒れています。そのため、乾燥した夜にはピリピリ、ヒリヒリと皮膚全体に痛みを感じ、全身がゾクゾクしてきます。今年は11月に入ってからも夏日を記録したかと思えば急に寒くなったりと、寒暖差が激しいため夜に身体が感じるゾクゾクした痛みが、皮膚からくるものなのか、寒さからくるものなのかの区別がつかなくなっています。皮膚感覚がうまく感じ取れないのです。気が付くと冷たくなった足で寒さであると気付くこともしばしばあります。それはとても気持ちの悪い感覚です。
皮膚は人間が持つ一番大きな臓器と言われています。そして人を生物として見た時、絶えず細胞が生まれ変わっている訳ですが、それを今自らの身体で実感しています。
1週間後はいよいよ初めて自宅での自己注射の日です。それまでにどのような変化が起こってくるのか、楽しみでもあり不安でもあります。
そして、今後2回目、3回目と重ねていくうちに以前のような日常がもどってくるのでしょうか…。いや、何としても戻ってほしいと心から願っています。