2024年4月から5月にかけてポルトガル人の道をTuiからSantiago de Compostelaまで歩いています。ディバイスとアプリにはほとんど変わりはありませんでした。重複するところもありますが、必要と思われる情報を掲載します。 (ポルトガル人の道2024年 ディバイス)
WiFi事情
スペインのWiFiは比較的整備されています。Albergueやバル、レストランなどほとんどの場所で繋がりますが、いわゆるFree WiFiなので安定せず、入ったり入らなかったりする所も多くあります。殆どの巡礼者はFree WiFi、SIMを交換、または私のようにeSIMを利用しています。短期で巡礼している人はプリペイドのスマートフォンを利用している人もいます。WiFiルーターを持っている人は少数派です。
eSIM
今回もUbigiのeSIMを利用することにしました。スペイン限定のプランで30日間10GBを最初に購入し、途中期限が切れたところで追加の10GBを購入しました。それぞれ1,700円づつでしたので、7週間利用して3,400円になりました。
eSIMを利用している間は主回線の電話が使えません。電話に関しては、albergueの予約などで必要な時には同行者の電話(ヨーロッパ仕様で電話代が安いそうなので)を利用させてもらいました。個人的に電話を利用する場合は設定からモバイル通信、モバイルデータ通信を主回線に。SIMも主回線に切り替えて使用しました。この間、国際電話代がかかるので、WhatsAppが利用できる場合はなるべくそちらを利用しました。(後の請求書でこの間の電話代が7,500円かかっていることが分かりました)
巡礼証明書の事前登録 ウェブサイト
ポルトガル人の道にも記載しましたが、いまやSantiago de Compostelaでの巡礼証明書の手続きもスマホによる事前登録が必要になりました。事前に登録していればを巡礼事務所に到着した際に取得しているQRコードを見せるとすぐに整理券が渡されます。
事前登録をしていなかった場合は、別室で登録をし、QRコードを取得してから整理券が発券されることになります。
前日など、Santiago de Compostelaへのゴールの日が決まった時点で登録しておくことをお勧めします。2024年の巡礼者数は、Santiago de Compostelaの巡礼者事務所に登録された人数で499,231人にのぼりました。(Editorial Buen Camino HPより)日によっては巡礼者事務所で長い行列に並ばなければなりません。並んでいる間に他の巡礼者達と喜びを分かち合うのも楽しい事ですが、長時間並ぶことを避けるためには事前登録は有効だと思います。
Gronze.com ウェブサイト
残念ながら未だにアプリはありませんが、Gronze.comは殆どのCaminoを網羅しています。それぞれの行程の説明と迂回路情報や高低差のグラフ、難易度と眺望(景色)度、宿情報が一目で分かります。巡礼中にhospitalerosや宿の主達に聞いたところ、一番信頼できる最新情報が掲載されていると言っていました。
Gronze.comの宿情報からはBooking.comのマークがある宿に着いては、タップするだけで直接Booking.comに入って予約することができますし、民営のalbergueでは、Booking.comから直接予約して欲しいと言われることもあります。
Booking.com アプリ
Gronzeからタップ一つで直接繋がっている、宿の予約に便利なアプリです。
予約の注意点
当初は私もBooking.comで予約をしていましたが、個室の場合はツインの部屋が少なく、多くはダブルルーム(ベッド1台)になっています。Booking.comでリクエストができますが、リクエストと予約確定は別で、直前になって「ダブルルームしか残っていないためリクエストにはお応えできません。」と返信が来ることもあります。何度かそのような経験をするうちに、電話で直接宿泊所に電話をした方が早くて確実、ということが分かりました。そしてBooking.comで満室でも、電話をしてみると空いていることもありました。「ベッドは必ず2台で!!」としつこいほど念を押して予約していました。
また、Booking.comで予約すると何らかの事情でキャンセルをする場合にはキャンセル料が発生します。予約の後でキャンセルの可能性がある場合は最大100%のキャンセル料がかかることに留意しなければなりません。
Gronze Maps アプリ
Gronzeの地図はアプリになっています。 Gronze.comともリンクしています。多くのCaminoを網羅していて、縮尺も自在に変更でき、Camino上の宿の位置も把握できるようになっています。2年前から比べると精度があがり、使いやすくなっています。お勧め地図です。
Google Maps アプリ
こちらも毎回紹介していますが、とても便利で必須ともいえるアプリです。Caminoの途中で道に迷った時、街中で商店やレストラン、コインランドリーを探す時に大活躍してくれます。そして、もちろん目指す宿への道のりも教えてくれます。
Buen Camino アプリ
アプリになっています。こちらも自分でルートの設定ができ、更に航空写真上に宿やレストラン・スーパーマーケット・広場や公園などの情報が表示されます。当日のお天気や気温も表示され、使い勝手の良いアプリになっています。インストールしておくと便利です。
WhatsApp アプリ
日本で多く使用されているLINEと同じような機能です。
Albergueのの電話予約の後に確認のためWhatsAppで日にちと名前を連絡するように求めるところもありますし、予約自体にWhatsAppを使用する宿もあります。(アプリを持っていないと言えば確認などは諦めてくれます)
また、巡礼者同士が知り合いになった時の連絡にも多く使われます。
Omio アプリ
長距離バスや電車のチケット購入に便利なアプリです。
簡単に予約でき、QRコードで乗車できます。次に記載するrenfeのアプリと同様に使えます。renfeでうまく予約できなかった時のバックアップとしても使えます。(前回、renfeで予約できずomioを使ったら予約ができました。renfeのシステムに不具合があったようでした)今回はバスは利用しませんでしたが、バスターミナルの券売機でチケットを購入するよりもずっと簡単にできます。
renfe アプリ
電車のチケット購入アプリです。
スペイン国内の移動などに、チケットを事前購入できます。QRコードで乗車できます。Santiago de Compostela駅など、窓口が混雑していることが多く、例えば当日にMadrid行きのチケットが買えないことがあります。そのような状況を避けるために事前にチケットを持っていれば安心です。
renfeのアプリの弱点はシステムに不具合が生じることも多く、予約できたのに送られてきたメールを開いてもQRコードが表示されないなど、買った方としては焦ることが多々あります。このような場合には、予約番号かLocalizadorと書かれている記号番号が記載されている予約完了のメールを駅の窓口で見せればチケットを発券してくれます。こちらも事前に行うことをお勧めします。
予約の際、チケットの値段はグレードや変更可/変更不可などの条件で値段が変わってきますので購入の際には確認が必要です。また、高齢者価格が設定されており、登録の際に年齢を入れると自動的に適応されます。因みに65歳以上が適応年齢になります。
renfe長距離列車の注意事項
1.持ち物について
renfeの長距離列車を利用する際にはX線による荷物チェックがあります。今回、私はSantiago de CompostelaからMadridまでrenfeを利用しましたが、Santiago de Compostela駅でスーツケースの中にナイフが入っているとの指摘を受けました。実際に果物用のナイフを持っていたのですが、スーツケースの中に入れても刃物の持ち込みは禁止!ということで、その場でスーツケースを開けて没収・廃棄となりました。前回も持っていたのですが、見落とされたのか、大目に見てくれたのかは分かりません。
バックパックに入れていた折り畳み式の山用の小型ナイフに関しては持ち込むことができました。
renfeのホームページを読みましたが、持ち込み禁止品の詳細にもどこまでが禁止なのかを書いている部分を見つけることはできませんでした。
2.早めに行く
荷物検査とチケット・身分証明書(パスポート)のチェックがあります。全員に行われるので長い列ができます。早めに行くことをお勧めします。
3.乗る場所は不明
長距離列車が入線するホームは決まっていますが、駅の係員に聞いたところ、列車によって規格が違うし編成も違うので何号車がどのあたりに着くのかはその時になってみないと分からないそうです。また、駅員に「ゾーンXXあたりで待って」と言われたので待っていると、全然違うところに列車が止まりました。全くあてになりません。駅のホームでは列車が入ってくると民族の大移動のように乗客がスーツケースを引きずって右往左往します。言われた場所を当てにせず、列車が入ってきたらダッシュする覚悟が必要です。
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Santiago de Compostelaに在住している方が書いていらっしゃるようです。興味深いプチ情報やお天気情報(特に荒天に関する情報など)がタイムリーに掲載されています。フォローしておくと楽しいブログです。
記事に記載されている情報、価格などの数字はは2024年9月10月現在のものです。渡航の際は最新情報をご確認ください。