屋久島 初めての山泊

歩き旅

屋久島トレッキング 1泊2日の旅

2023年3月 友人と二人で屋久島のトレッキングに行きました。 

初めての屋久島、初めての山あり谷ありのロングトレッキング、初めての山泊(避難小屋)、初めての“1泊分の荷物を自分で背負って”の山登り。初めて尽くしの経験なので歩くにあたり地元のプロフェッショナルガイド, Kichikin Trek Yakushima に案内をお願いしました。

ルート

Day1 荒川登山口から縄文杉 高塚小屋(避難小屋)泊 距離10.7km 標高差610m

Day2 高塚小屋から途中まで戻り、辻峠・太鼓岩を経て白谷雲水峡入口  距離11.8km  標高差714m

装備

30-50Lのザック、上下の雨具 ザックカバー、寝袋インナーシーツマットヘッドライトドライバッグトレッキングポール、トレッキングシューズ、防寒着(ダウンジャケット/レギンス)、ウインドシェル、ペットボトル、折りたたみ傘、手袋、タオル、着替え(シャツ/靴下)、携帯トイレ、常備薬、歯ブラシ、化粧品、トイレットペーパー、サンダル、食器、行動食、お弁当(2食分)

青のアンダーラインの物はレンタルしました。

荷物の重さは計れませんでしたが、5キロ程度だったと思います。

因みに、トレッキング初日の夕食、2日目の朝食及び昼食はガイドさんが用意してくださいました。詳細は下記をご覧ください。

服装

3月は気候の変動が大きいために直前まで着るもの、持っていく物に迷いました。Day 1では下着のシャツにジップアップのTシャツ。その上にダウンジャケットで大丈夫でした。途中からはダウンを脱いで歩きましたが、休憩など止まった時にはダウンを羽織ってちょうど良かったです。

Day 2 前の晩は小屋泊(避難小屋)でしたが、夜間に気温が下がるという事でしたので、事前に下着のシャツを長袖にして上にはダウンを着て、またパンツの下にレギンスを履いて寝ました。小屋の中は10℃あったそうですが、寝袋に入っても少し寒く感じました。日中は暖かく、前日と同じようにして歩きました。

持って行った装備を再現してみました。ストックや寝袋などは実際はレンタル品を使用しています。これに加えてレンタルした寝袋シーツ、マット、食器そして行動食と初日のお弁当(2食分)が加わりました。およそ5kgほどだと思います。

トレッキング

Day1 

バスを乗り継いで荒川登山口で下車。朝食を取ってから7時前に出発。

最初の8.5kmはトロッコ道を歩くため道も整備されています。所々に橋があり、欄干のない所もありましたがとても歩きやすかったです。

ウィルソン株を過ぎてからは地獄の1丁目から3丁目と呼ばれるエリアがあり、木造の階段(梯子?)、ゴツゴツの岩場などを慎重にゆっくり登りました。

この場所は登り・下りの登山者のすれ違いが難しいのですがガイドの方が先頭で間隔やスピードを調整してくれたので安心して登れました。

このコースは水場も何か所かあるので、500mlのペットボトルで大丈夫でした。

初めての小屋泊まりでした。3階建ての避難小屋に私たちを含めて3組が泊りました。ガイドの方が事前に場所を確保してくださったのと、3組しかいなかったので、2階部分を3人で使用することができました。(最大5人)今回はガイドの方の素晴らしい気配りと美味しいお夕飯で、1日目の疲れもあまりなく、夜も十分に眠れました。

Day2 

4時50分起床。

寝袋の片付けや荷物の整理、朝食(山小屋でフレンチトースト!)を頂いてから6時20分に出発。

この日も朝から晴天でしたので朝焼けの縄文杉を堪能しました。

前日の通過した“地獄の1丁目から3丁目”エリアを登山者が上がってくる前に通過するためにこの時間に出発したとのことでした。それでも何人かの登山者に出会いました。

その後は分岐点から白谷雲水峡方面へ向かい、辻峠で太鼓岩まで登り、絶景を堪能してました。分岐からは険しい道で、太鼓岩への登り下りはハードでした。

その後、白谷雲水峡入口に向かっての下山でしたが、足に疲労が溜まってきて膝のコントロールが厳しくなってきました。下山したのが13時35分過ぎで、乗車予定のバス到着の3分前でした。

分岐点から下山口までの道のりは、結構きつかったです。

感想

屋久島のすばらしさについては色々な情報が発信されていますのでそちらをご覧ください。

初めての1泊2日トレッキング! プロのガイドの方の案内が無ければ、今回のトレッキングはできなかったと思います。

その要因として下記があると思います

  • 事前に装備の案内がしっかりしていた
  • 日帰りの人が多い中、私たちは山泊ということもあり、日帰りの登山者の混み合う時間帯を避けてゆっくりしたペースで歩くことができた
  • 途中で風景や木々、植物の解説を楽しく聞きながらもガイドの方が私たちに合ったペースを作ってくれた
  • 登りながらポール(ストック)の使い方やザックの背負い方も教えていただいたので、心配していた腰痛もなく2日間過ごせた(翌日に筋肉痛はありましたが…)
  • 下山に際しても混み合う時間を勘案してくださったため、人混みを気にせずに歩けた
  • 登山者が多くなっても、先頭で歩いて頂いたため、すれ違いの場所やタイミングを的確に指示してもらい、安心して下りることができた
  • 何よりも、山の食事とは思えない素敵なメニューを用意していただき感激でした (その分ガイドの方は25kgの荷物を背負って登りました。感謝!)

反省点

今回は持っていって“使わなかった物”もほぼ無く、適正な荷物だったと思います。

屋久島は水場も多く、小屋の近くにも水場がありました。

ペットボトルの予備を持っていくか迷ったのですが持たずに登りました。もう1本あれば洗顔や手洗いに余裕をもって使う事ができたと思います。(因みに、節約しながらちゃんと顔も手も洗いました!)

必要な物の適正量をちゃんと考える必要があると思いました。

初めての経験とはいえ、トレッキングの中で起こり得ることの想像ができていないと思いました。

食事

夕食の前菜はチーズフォンデュ
かぼちゃのサラダ
水菜サラダはサバ節とあごだしで味付け
炊きたてご飯に特製カレー!
朝食のフレンチトースト
フレンチトーストバリエーション
お昼には熱々の明太うどん

この他、お弁当用にお味噌汁、小屋に着いたところで温かいココア、朝は挽きたてのコーヒーと至れり尽せりのご馳走でした。

因みに、こちらはホテルで用意して頂いた1日目の朝ごはんとお昼ご飯です。(このお弁当を2個持ちました) おにぎりのふりかけやおかずを朝と昼で変えるなど、心配りが感じられました。かなりボリュームにあるお弁当でしたが、残せないので2食ともきれいに、美味しくいただきました。

エピローグ

「1年366日雨」と言われて臨んだ屋久島トレッキングは2日間とも晴天に恵まれ友人と共に“晴女”であることを証明しました。

前日に降った雨で、トレッキング1日目は森の中がキラキラと輝き、苔もしっとりと膨らみ言葉に表せない美しさの中をのんびりと歩くことができました。

今回、トレッキングに誘ってくれた友人と、友人の推薦でお願いしたKichikin Trek Yakushimaの吉筋さんのガイドのおかげで初めてのロングトレッキングを堪能することができました。とても感謝しています。

お水も電気もない山小屋初体験は、驚くこともありましたが、ガイドの方が一緒でしたので心強く、無事に楽しく過ごすことができました。

「60歳からの歩き旅」は無理なく、安全に、そして楽しくを信条としています。今回はそれに相応しい旅になったと思います。

そして、ちょっとだけ今後の自信になりました。

Gallery

この他の写真はInstagram tomoko0618_60s でもご覧いただけます。

水の美しさ、豊富さは圧巻です
春を感じる木の芽もありました
山の中は植物の威厳と力強さそして優しさで満たされていました
ウィルソン株の中にはお社があり神聖な気で満ちていますが、見上げればこんなキュートな株でした
別世界
朝日に輝く縄文杉です