番外編としてクロアチアのプリトヴィッツェ国立公園を掲載いたします。
2025年5月中旬、ツアーでスロベニア・クロアチアを歩く旅に参加しました。その中でクロアチア、プリトヴィッツェ国立公園を1日半歩いた記録です。
正式名称はプリトヴィッツェ湖群国立公園と言い、1979年にユネスコ世界遺産に登録されています。この地域はディナル・アルプス山脈の山地にあり、石灰岩のカルストから成っています。公園内には16の湖と92の滝があります。
いくつかのトレイルコースがあり、距離によって設定されています。便宜上、この一帯は”上湖”と”下湖”に分かれています。
どのトレイルもとても良く整備されています。但し場所柄、木道や石の道が濡れていることもあり、歩きやすいトレイルシューズでの散策がお勧めです。また、木道は細く殆どの所には手すりなどが無いため、気を付けて歩く必要があります。毎年ハイシーズンには狭い木道に人があふれ、また写真に気を取られて水に落ちる人が必ず出るそうです。5月中旬はまだシーズン前でしたが、それでも大勢の人が訪れていました。
入場料ですが、シーズンによって異なります。また、1日券と2日券があります。2025年の入場料については、下記のリンクをご参照ください。 (プリトヴィッツェ国立公園入場料)
国立公園内にはいく場所によって、ボートとバスを使ってアクセスすることができます。 P1・P2・P3はそれぞれport、船乗り場です。そしてSt1・St2・St3はそれぞれstation、バス乗り場になります。

地図では分かりにくいので、公式マップのリンクを貼ります。 園内地図
今回は、午前中にボートでP1からP2に渡って上湖沿いにSt3まで歩き、バスでSt2まで戻り、午後はSt2からSt1までバスで行き、下湖を巡り、P3からP1までボートで戻るルートでした。
ギャラリーでそれぞれの景色をご紹介しますが、自然をできるだけ残した形のトレイルはとても気持ちの良いものでした。木道も木の形状をできるだけ残してあり、増水した際には木の隙間から水が抜けるようになっています。
9時過ぎに入場し、ボートでP2に渡って歩き始めたのは9時30頃でした。スタートはGrandinsko湖の西側を湖側に沿って歩きます。5月中旬でしたが、日本と同じように新緑の時期が終わり、葉の緑が濃くなり始めた頃でした。緑の湖面に緑の葉が映り込みキラキラと輝いています。濃い緑のそこここにお花が可憐に咲いています。広い公園内は、緑に囲まれた静寂の場所と、滝から落ちる水の轟音、勢いよく流れる水の音、静かに流れるせせらぎの音。視覚と聴覚が心地よく刺激されます。

滝も幅の広い断崖から幾筋も流れる細い滝や一所から勢いよく落ちる太い滝、川から落ちるような滝など、92か所あると言われる滝のそれぞれが個性的で見飽きることがありません。湖の水の色も場所によって変わります。それでも、足元の水辺を見るとどこも透き通って湖の底がみえるのです。

プリトヴィッツェ国立公園の湖と滝には高低差があります。今回は上湖から下湖に下りてくるルートでしたので、昼食を挟んで午後は下湖をまわりました。それほど登った感覚はないのですが、下湖に向かう途中の展望台では上から見下ろすように湖と滝が連なって見えます。湖対岸の岸壁と下に広がる小さな湖と連なる滝。なんと形容して良いのか分からない不思議な光景です。
トレッキングコースが設定されていてコースからは外れられないために、近くまで寄れない滝も上から見るとよくわかります。圧巻の風景です。
下湖群でも水面に映る周囲の森と青い空、そして白い雲。何故か湖に沈んでいるボートの舳先までよく見えます。
静寂の湖を歩いた後はどこからともなく聞こえる滝の落ちる音。それが徐々に大きくなり、轟音となって響きます。木道のすぐ下が滝の落ち口になっています。大音響の木道を通ると足元が滝の落ち口なのです。足がすくんでしまいます。
このトレールコースでは最後に大滝と呼ばれる下湖の滝を巡って終了です。この日は水量はあまり多くなかったと思いますが、それでも水しぶきが舞い散り、陽の光が反射して周囲がキラキラしていました。
この高さ90m程の大滝にも感激しましたが、帰り道には山葵のような植物に覆われたぼこぼことした岩の間を勢いよく流れる滝(滝とは呼べないかもしれませんが)が私にはとても美しく見えました。
お天気にも恵まれた暖かな陽ざしの中のトレッキングは最高の思い出になりました。

































今回のツアーはクラブツールリズムの「<登山初級>『連泊でめぐるクロアチア・スロベニア決定版じっくり!たっぷり!絶景巡り10日間』アドリア海の真珠「ドゥブロヴニク」に2連泊!連泊中心で充実な体験を。」を利用しました。