箱根旧街道

歩き旅

久しぶりの街道歩きは箱根旧街道です。

箱根旧街道は東海道の一部です。

江戸時代、京都・江戸を結ぶ大動脈として敷設された街道ですが箱根はその大きな高低差から「箱根の山は天下の剣」とうたわれるほどの難路、悪路でした。雨が降れば脛まで潜ってしまうほどだったといわれています。当初は箱根竹を敷き詰めましたが解決されなかったため徳川幕府が大金を投じて石敷きの道にしました。

箱根旧街道の全路は三島から小田原までの八里を指します。

今回は、舗装道路歩きを極力避けるために須雲川から芦ノ湖までの約6.2kmを歩きました。

現在この区間は「須雲川自然探勝歩道」として整備されています。苔がついた石畳もありますが、歩道はきれいに整備され、標識も各所にあり迷う事もありません。

歩き始めて直ぐに須雲川と渡ります。丸太を組んだ橋で水量が多い場合は沈むため少し先の吊り橋を渡ることになるようです。今回は水量も少なかったのでこの丸太橋を渡りました。

雨が降った場合は上流の吊り橋を渡ります

所々に「これより江戸時代の石畳」の標識があります。区間は僅かですが、当時のままの石畳のようです。

このトレイルは主に樹林帯を歩きます。ここ数日は雨も無かったはずですが、石には苔が付いているため、その上を踏まないように気を付けて歩きました。

須雲川から畑宿までは1時間かかりません。この宿は箱根寄木会館があり、多くの寄せ木細工の工房が軒を連ねています。一軒一軒見て歩くのも楽しいかもしれません。

この先には七曲りと呼ばれる場所があります。傾斜を緩くするためにくねくねと九十九折りになった道がでてきます(今は車道になっています)。ただ、徒歩で行く人のためにはショートカットの階段が用意されています。

その名も猿滑坂!
七曲りの一つ。歩行者は階段でショートカットできます

階段と上り坂を過ぎると甘酒橋に行きつきます。この先には甘酒茶屋があります。

甘酒茶屋は400年以上続く茶屋です。表の看板に「参勤交代諸大名休息処」とあるように、かつてはここで参勤交代の諸大名の配列を整えたり、関所越え前後の旅人の休息の場として使われていました。

現在のご当主は十三代目だそうですが、変わらず甘酒と力餅を旅人に振舞ってくれます。甘酒と力餅も美味しかったのですが、紫蘇ジュースも疲れた体に染みわたりました。石畳と登りの後で休むことができる貴重な場所です。因みに、現在はこの直ぐ近くに屋根付きの無料の休憩場も設けられています。

趣のある茶屋です
ウグイス餅、ゴマ餅と期間限定ココナッツ餅

この後も趣のある旧街道を歩きますが、ここからはやや下り基調になります。

須雲川から歩くと、「箱根旧街道 元箱根まで十五分」の標識が出てきますが、その裏側には「箱根旧街道 湯本まで二時間」と書かれています。そしてこの先には眼下に芦ノ湖が望める坂道が待っています。

箱根旧街道はもちろん芦ノ湖が終点ではなく、標識にも「元箱根・箱根峠を経て三島に至る」と記されていますが、今回の歩き旅は芦ノ湖までです。

ラストスパート
ここは近年整備された区間です
眼下に芦ノ湖がみえました

箱根旧街道、須雲川自然探勝歩道は古の人々の往来を感じられる素敵な道でした。この石畳を人力のみで作り上げるのは大変な難工事だったと想像できます。また、草履でここを往来するのはどれだけ難儀であったか。しかも参勤交代で多くの荷物を運ぶのは至難であったろうと思います。

この趣ある旧街道で一つ難点を挙げれば、観光地箱根という場所柄、多くの所では歩いていても近くで自動車やバイクのエンジン音が聞こえます。静かに石畳に浸るというわけにはなかなかいきません。

しかし、今回は新緑と花、筍の芽吹きの季節にこの道を歩けたのはとても良かったと思います。

今回の動画をInstagramに掲載しています。そちらもご覧いただければ幸いです。箱根旧街道

旧街道はまだまだ続きます!